ノブ姉メモリアル
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昔、二十代半ばの頃、出会い系にトライしてみたことがあるんですよ。
15年くらい前で今と違ってSNSもないし、合コンに誘ってくれる友達もいなくて本当に出会いがありませんでしたね。
しかも、出会い系も登録している女性はほとんどがサクラ(業者)でプロフィール写真がかわいい女の子は99%サクラと言っても過言ではなかったです。(写真はほぼネットの拾い物)
あとサクラは文章をテンプレ化しているのでやり取りがイマイチ嚙み合わないのも特徴です。
サイト内でのやりとりにお金がかかるので、サクラはやたらやり取りを引き延ばそうとするんですよね。
直接メルアドを送っても「文字化けして読めなーい」だし、
文字化けしないようにアルファベットを平仮名に置き換えても「えー、よくわかんなーい」
とかそんな感じです。
サイト内でさんざんやり取りして、なんとか待ち合わせ場所と時間を指定したところで相手はほぼ来ないです。
そんな中でプロフィール写真がなくて、ガチっぽい女の子がいたんですよ。
やりとりも業者っぽくないし、住んでる場所も近い!
しかも、自己紹介文を見て電撃が走りましたね。
「彼氏と別れてしまいどうしたらいいのか・・・」
な、なんだってー!(AA略
つけ入る隙アリ(ニヤリ)
次の日が日曜だったので、「近くの公園でお会いしませんか?」と打診したところ、すんなりOKが出ました。
よ、ようやく出会い系で本当に出会うことができるのか・・・
僕の胸は高鳴りました。
次の日、僕は西武のメンズメルローズで買い揃えた服で全身をコーディネートして公園へ向かいました。
10分前に着き、ベンチに座って気持ちを落ち着かせます。
明鏡止水の精神で約束の時間を迎えると、離れたところから誰かが小走りで近寄ってくるのが見えました。
「お、来たか…!」
近づくにつれ、自分の血の気が引いていくような感覚に襲われました。
ピンクのスーツは着ていないものの、見た目が完全に元政治家の井脇ノブ子です。
数メートル手前の時点で既に逃げ出したい気持ちで一杯でした。
そのノブ子クリソツの人はメタルフレームの眼鏡にTシャツジーパンで、バッチリコーディネートした僕がアホみたいに浮いた感じになりました。
とりあえず、ベンチに並んで座ったんですが、何を聞いたらいいのかわからないし、正直何も聞きたくなかったです。
(と、とりあえず何か言わないと・・・)
「あ、ああ、そういえば彼氏さんと別れちゃったんですよね?」
(ど、どうでもいいし、聞きたくねぇ~)
するとノブ子氏は腕組みをして本当に政治家みたいな喋り方で何か話してました。
その姿が衝撃的すぎて何言ってたのか全然覚えてないです。
10分くらい当たり障りのない会話をしていろいろ限界がきたので
「じゃ、そろそろこのへんで…、今日は来ていただいてありがとうございました。」
と告げて逃げるように帰りました。
面識のない異性といきなりマンツーで会うことがいかに割の合わないギャンブルであるかを思い知らされた気がしましたね。
僕の中で出会い系サイトに強固な封印が施されました。
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