明晰夢の庵

懐かしの純喫茶でコーヒーをしばきながら

子供は叱るな褒めるな尊敬しろ

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僕は子供を作るどころか結婚すらしたことがないのですが、難病を患って性的不能になった時点でどちらも諦めました。

子供と遊ぶことには慣れていないので、たまに関わると不自然な感じになってしまいますが子供は普通に好きです。

レストランなどで他人の子供がいくら騒ごうが全く腹も立たないですし、子供が元気なのは微笑ましいですよ。

正直子供が騒いだ程度で「けしからん!」と怒りをあらわにしたり、迷惑に感じるほうがおかしい気さえします。

公共の場で騒ぐことすらできない子供は将来リーダーになれない!なんていう脳機能学者もいますからね。

 

最近目にしたニュースなんですが、5歳の女の子が祭りでテーブルの上のお菓子を手に取ったところ、ボランティアのお爺さんに大声で怒鳴られてPTSDになり、父親が訴えたとありました。

僕はその程度で大声で恫喝するお爺さんが異常としか思わなかったんですが、案の定ヤフコメやまとめサイトでは盛大に親子が叩かれていて唖然としました。

いろいろ断定するには情報が少なくてイマイチ状況もわからないのですが、多い叩きは

「子供から一時でも目を離す親が悪い!」

「モノを盗んだら怒鳴られて当たり前!」(盗んだなどとどこにも書いてない)

「キチンと躾けていない親が悪い!5歳なら人のモノを勝手に触ったらダメなことくらいわかるはず!」

「怒鳴られた程度で病むような貧弱な精神が悪い!」

「叱ってくれてありがとうございますだろ!訴える親がキチ〇イ!」

 

まあ、こんな感じです。

見てるだけで具合が悪くなってきますね。

他人の子供の躾にやたら五月蠅い人間がネットで気に入らない意見に口汚く突っかかってるのを見るとギャグかと思ってしまいます。

 

それにしても、「5歳なら人のモノを勝手に触ったらダメなことくらいわかるはず!」なんて本気で思ってるんでしょうか。

誰でもデパートや店で普通に商品を手に取るし、コンビニや本屋で立ち読みしてる大人だってわんさかいるんですよ。

そのへん指摘したところで「詭弁だ!」とか「5歳ならデパートと祭りの違いくらいわかるはず!」とかどうせ訳わからないこと言うんでしょうけど。

社会全体が不寛容すぎというか、少子化がどうこう言うなら育てやすいようによっぽどのことでもない限り寛容になったほうがいいと思うんですよね。

いまだに子供を怒鳴って叱りつけることに一定のメリットがあると妄信している層がいて本当に21世紀なのか疑ってしまいます。

「子供育てたこともないお前に何がわかる!」と言われればそれまでなんですが。

身近に危険が迫っているような緊急時は別ですけど、怒鳴らなきゃならない必要性なんてのは普通そうそうないですよ。

キチンと説明して納得させればいいだけの話で、それをすっ飛ばして感情的に怒鳴ることで委縮させ、結果、恐怖支配になってしまう。

「他人に迷惑をかけてはならない」を大義名分に子供を型にハメればハメるほど、自主性と自己肯定感が損なわれていく気がするのは杞憂でしょうか。

 

記事タイトルの「子供は叱るな褒めるな尊敬しろ」というのはアドラー心理学「嫌われる勇気」の続編、「幸せになる勇気」の中にある内容で主に子供の教育法がメインなんですが、「子供は叱ってもダメ、褒めてもダメ、尊敬しなさいっていくらなんでもそれは・・・」と僕も最初はありえないと思いました。

が、読み進めていくうちにいかに自分がしょーもない固定観念に囚われているかがよくわかる良書ですので、気になった方は機会がありましたら是非一読をオススメします。